短編小説「遺書を書く男ともう数人」
「ありがとう」
「まじでありがとう」
「こちらこそ実りのある日をありがとう」
「お前が俺を見込んだのであればその人間の1番近くで見れていると俺側からしたらそう思っている。最高じゃん、ありがとう。」
「『俺を見つけることができて本当に光栄だ』『会ったら終わりのドッペルゲンガー?だったら今までの俺にサヨナラだな、今日からは新しい俺だ。』この発見えぐい」
「まじで運命って言葉が合うよ」
「出会ってくれてありがとうな」
「自分の中で別人を作ってそいつが本当の俺を殺しにくる、そしてそいつも元が死んでしまったので自然に作った俺も消える、会ったら終わりのドッペルゲンガー、新しい俺を作る土となると思う。」
「今までで最高の日なのかも知れないと思える事が本当に幸せ」
「本当にありがとう!!!」
「一人で飲む酒がこんなに美味しいのは初めてだよ…」
「感謝しかねぇ」
「神みたいな絶対的存在は今みたいな時に信じるのが正しいんだろうな、」
「信じるというか現れるというか」
「ありがとう」
「理由をつけたい人間達はこういう時に絶対的存在に感謝するんだきっと」
「しらんけど」
「ありがとう」
「とても共感できるよ」
「幸せだ」
「ありがとう」
「俺はお前の事を信じてたし、これからも信じ続ける」
「ありがとう」
「その言葉とても嬉しいよ」
「これからもよろしくな」
「ありがとう!」
そう別れを告げた男は、家に着くと真っ先に遺書を書き始めた。
帰ると窓が開いている、そこにはもう今までの自分は写っていない。プレイヤーから流れる音楽と共に彼の筆は踊るのであった...